知床100平方メートル運動とは何とも懐かしい感じがして読んだのだが、何か割り切れないつまらなさ・綺麗に表面だけをつくろったような感じが鼻について嫌な感じが残った。

 勿論、ナショナルトラスト運動の日本版を行った価値は大きいと思う。が、その生態学的価値・意義・道義が、いまひとつな感じで、自然を再生したい(そういや環境省の自然再生事業はどうなったんだろう?)と言う情熱はあるかもしれないが、あまりに人間中心・科学のかけらがないことに幻滅する感がある。

 斜里は確か農水省による最も美しい日本の田園風景にも選ばれた土地であり、私は行ったことは勿論、斜里岳にも羅臼岳にも登った。トドの焼肉も食った。羅臼湖、知床五胡、自然はすばらしかったと思う。だが、それは常に客体に対し謙虚であることを肝に命じることにもなった。が、このトラスト運動はいいことの押し売り宣伝ではないかと思えてしまう書かれ方だ。勿論それは地元の人の真意でもないだろう。

 新聞人の文書だけに、読みやすく出来ている。が、手前味噌・善哉的においがきつすぎるのが難点。

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