怠惰への讃歌 (平凡社ライブラリー)
2009年12月31日 読書
久々にしっかりした本を読んだと思う。
ファシズムや共産主義、帝国主義の時代を痛烈に批判し、有閑による知性の進化を論じ、社会主義のあり方を肯定的に論じる、その小文集。時代背景を見ると、WW2前中の社会の揺れ動いてファシズムか共産主義かといういずれにしても国家の暴力装置としての側面の極大される環境において、いずれも否定し、社会基盤とそれに見合う福祉国家を論じた価値は相当に高い。佐藤優は「テロリズムの罠」(右巻・左巻)で、まさに現代のファシズムと革命の誘惑を断罪したが、これをかなり軽やかかつ明晰に100年ほど前にやった感がある。逆に言うと、現在の世相が、100年前と同調したところがあると言うことだろう。
成長神話にしがみついているよりは、社会(会社)コストを増大させても定常的な社会へと昇華したほうがいい、という筋には同調する。最も困るのは、たくさん居る働くことしか能が無い人だろう。かつ、有閑を産業化しようという動きも出るだろうから、面倒である。
ラッセル自身は社会主義者を口にしているが、それも日本では共産同様主義主張ではなく趣味趣向或いは9条教と化しているのを考えると、なんともなぁ、と思ったりする。
ファシズムや共産主義、帝国主義の時代を痛烈に批判し、有閑による知性の進化を論じ、社会主義のあり方を肯定的に論じる、その小文集。時代背景を見ると、WW2前中の社会の揺れ動いてファシズムか共産主義かといういずれにしても国家の暴力装置としての側面の極大される環境において、いずれも否定し、社会基盤とそれに見合う福祉国家を論じた価値は相当に高い。佐藤優は「テロリズムの罠」(右巻・左巻)で、まさに現代のファシズムと革命の誘惑を断罪したが、これをかなり軽やかかつ明晰に100年ほど前にやった感がある。逆に言うと、現在の世相が、100年前と同調したところがあると言うことだろう。
成長神話にしがみついているよりは、社会(会社)コストを増大させても定常的な社会へと昇華したほうがいい、という筋には同調する。最も困るのは、たくさん居る働くことしか能が無い人だろう。かつ、有閑を産業化しようという動きも出るだろうから、面倒である。
ラッセル自身は社会主義者を口にしているが、それも日本では共産同様主義主張ではなく趣味趣向或いは9条教と化しているのを考えると、なんともなぁ、と思ったりする。
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