八重洲ブックセンターで見て、一地域事例じゃあ、と思っていたのだが、何となくAmazonで買ってしまった・・・。本書は下積み研究の時間は無い、飼料米がどれだけ採れて、それを豚に食べさせたらどうなるのか、その実証試験をすることこそ必要だ、という米農家・養豚企業が東農大などとともに邁進した記録である。研究報告風にまとめてあるが、素人らしいなれない部分も多々ある。それは置いておいて、こういうアクションが行われた事の意義と現実性には深く打たれるものがあった。
飼料米・飼料稲は今回で3度目か4度目の波である。がこれまでの波がどうして失敗したのか、そこを農水省+現在の独立行政法人研究機関は総括されなくてはなるまい。暫く前に飼料稲の話を聞いたとき、私は過去を総括しないその態度に今度の失敗を予見し冷笑した(旗振りの農水省がよろこんでるだけで、研究者は概ね困惑か冷笑していた)が、本書で飼料「米」に着目したことと、牛ではなく豚を使ったことの意義のおおきさを、私は大きく評価する。豚はグルメで生育は非常にきめ細かく決められている。餌は純外国産である。が、そこに飼料米を入れ込むことで、行き場の無い豚の糞尿(畜産側は認めていないが、私は統計書から推察して論文に8割は未利用または行方不明、と書いている)を活用できる。これまで不可能、または目にしなければ無かったことにできていた豚糞尿処理問題を解決できるというのは画期的だと考えるから。
上手くやれば、有機畜産という「高付加価値の嗜好品」を作ることも出来るだろう。
非常に惜しいのは、東北地方という人間用の米を作りたくてならない地域で、豚の餌を作ることの屈辱である。商売は関東周辺や鹿児島でやった方がいい。ハイブリットライスを使えば、1t取りも出来るだろう。あと肥培管理で窒素施用が明らかに少なすぎ、リン・カリが過多であること。豚糞尿でリン・カリを賄い、尿素を多めに与えるのがいい塩梅ではないか。
試験設計上の難点はかなりあるが、こうしたトライアルが各地で行われ、結果が失敗にしろ成功にしろオープンになることは、日本農業の方向を考えたい口には非常に励みになる。が、一番の難関は事故米には目を瞑っても、飼料米には難癖をつける農水省の動きである。飼料米なんて食えたもんじゃないだろうし、ハイブリット米は不味い不味い(中国で食ってるので・・・)。
飼料米・飼料稲は今回で3度目か4度目の波である。がこれまでの波がどうして失敗したのか、そこを農水省+現在の独立行政法人研究機関は総括されなくてはなるまい。暫く前に飼料稲の話を聞いたとき、私は過去を総括しないその態度に今度の失敗を予見し冷笑した(旗振りの農水省がよろこんでるだけで、研究者は概ね困惑か冷笑していた)が、本書で飼料「米」に着目したことと、牛ではなく豚を使ったことの意義のおおきさを、私は大きく評価する。豚はグルメで生育は非常にきめ細かく決められている。餌は純外国産である。が、そこに飼料米を入れ込むことで、行き場の無い豚の糞尿(畜産側は認めていないが、私は統計書から推察して論文に8割は未利用または行方不明、と書いている)を活用できる。これまで不可能、または目にしなければ無かったことにできていた豚糞尿処理問題を解決できるというのは画期的だと考えるから。
上手くやれば、有機畜産という「高付加価値の嗜好品」を作ることも出来るだろう。
非常に惜しいのは、東北地方という人間用の米を作りたくてならない地域で、豚の餌を作ることの屈辱である。商売は関東周辺や鹿児島でやった方がいい。ハイブリットライスを使えば、1t取りも出来るだろう。あと肥培管理で窒素施用が明らかに少なすぎ、リン・カリが過多であること。豚糞尿でリン・カリを賄い、尿素を多めに与えるのがいい塩梅ではないか。
試験設計上の難点はかなりあるが、こうしたトライアルが各地で行われ、結果が失敗にしろ成功にしろオープンになることは、日本農業の方向を考えたい口には非常に励みになる。が、一番の難関は事故米には目を瞑っても、飼料米には難癖をつける農水省の動きである。飼料米なんて食えたもんじゃないだろうし、ハイブリット米は不味い不味い(中国で食ってるので・・・)。
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