チベット問題 (光文社新書 357)
2008年10月7日 読書 コメント (4)
ダライ・ラマや高僧との対談、インドへの亡命者へのインタビュー、チベットの肉声の断片、などが記されていた。なるほど、チベット仏教のアイデア、ドグマをダライ・ラマや高僧の話から見たり、チベット亡命政府を匿うインドの包容力などは、なかなか興味深かった。チベット目線での北京政府の暴虐などに相応にページを割かれているが、これらを持って「チベット問題」と語るのは、余りに一方的であると批判したくなる。
北京政府の仕掛けは重層的で、現代日本人にみられるインスタントでキャラ的知見で済まそうというのは意味が無く、その線に近い本書の記載は、余りに情緒的でウケ狙いにしか思えないほどだ。
もちろん、北京政府に批判・非難されるべき部分がチベットの限らず各国で見られていることと、そしてそれがメディアを通じてではなく私自身の直接的な皮膚覚で感じられることもある。が、そういう感覚だけで、または観光客的(劇場観衆的)に話を進めていいという訳ではない。
少なくとも、モンスーンアジアに息巻く農業研究中心を目指すという経営者を持つ研究組織のエージェントとしてはもちろん、それと不可分の私のパーソナリティとしては、理性だけではなく感覚としても納得できるものではない。
北京政府の仕掛けは重層的で、現代日本人にみられるインスタントでキャラ的知見で済まそうというのは意味が無く、その線に近い本書の記載は、余りに情緒的でウケ狙いにしか思えないほどだ。
もちろん、北京政府に批判・非難されるべき部分がチベットの限らず各国で見られていることと、そしてそれがメディアを通じてではなく私自身の直接的な皮膚覚で感じられることもある。が、そういう感覚だけで、または観光客的(劇場観衆的)に話を進めていいという訳ではない。
少なくとも、モンスーンアジアに息巻く農業研究中心を目指すという経営者を持つ研究組織のエージェントとしてはもちろん、それと不可分の私のパーソナリティとしては、理性だけではなく感覚としても納得できるものではない。
コメント
絶好調のご様子安心いたしました。
いつもご教示ありがとうございます。
「丸」「鈴木邦男」すみません知識不足でほとんど理解できてません。
この時節故おおっぴらに書けないいんでしょうか。
「丸」は軍事趣味の人向けの雑誌です。書体段組形式などが旧泰然とした前時代的な紙面構成です。イデオロギー的にどんな感じを志向しているのかは、まだ判断していません。特集記事を読み終わったら、どんな間違い、変な点などをレビューしようと思いますのでしばしお待ちを。
「鈴木邦男」氏は、「愛国者は信用できるか」(講談社現代新書)、「公安警察の手口」(ちくま新書)等を著している右翼の人です。が、「愛国者~」はなかなか納得できる話でした。
最近は執筆業者さんだったんですか……。
中国、政府の善悪理非はともかく大気汚染が酷いのと、空気が大陸性で乾燥していて、島国日本人は喉をやられやすいという情報は単純に真実だろうと思いますので、のど飴・のどスプレー等を常備して、風邪をひきこまないよう御自愛下さいませ。
乾燥防寒対策はしっかりしていきます。