オタクはすでに死んでいる
2008年7月3日 読書岡田斗司夫:新潮新書
現在のオタク事情から入って、そもそも論、世代、そして今の評価、と言ったモノが素晴らしく明確にしっかりとした形で論じられていて、まったくよく読ませてくれる本だった。もちろん、これが単純オタク論ではなく、オタク論を通してみる現代社会の断罪ともとれる評価となっている事は、注目に値するし、それだけの価値を私は認める。
私自身、オタク・サブカルと言うものを脇で観察しながら、漠然と釈然としないモノを感じつづけてきたが、その辺が結構さっぱりと理解させてくれた感じがする。まあ、オタクなんて定量的評価で決まるもんじゃないんだから依然漠然とした物はあるんだけど、岡田氏の論じ方はよかった。
腑に落ちたのは、貴族、エリート、アイデンティティという3世代の分け方。ITmediaでは4世代ライト化と書いていたけど、それはやはりイマイチ表面的ななぞり方だったと思う。むしろ子供化・自己陶酔・葛藤というアイデンティティと見る方がぴったりくる。私の子供の頃のマニアは凄かった。だから、オタクも貴族だった。エヴァの頃は年長のエリートと比較的若いアイデンティティがぶつかっていたっけ・・・。
東アジアの小国のエージェントは、映画マトリクス無印でエネルギー源として夢を注入されながら飼養されている人間と同じに見える。恐ろしいのは、救われることが無いのに自らエネルギー素子に成り下がって行くことだ(映画では救いのあるラストだと私は思う)。
現在のオタク事情から入って、そもそも論、世代、そして今の評価、と言ったモノが素晴らしく明確にしっかりとした形で論じられていて、まったくよく読ませてくれる本だった。もちろん、これが単純オタク論ではなく、オタク論を通してみる現代社会の断罪ともとれる評価となっている事は、注目に値するし、それだけの価値を私は認める。
私自身、オタク・サブカルと言うものを脇で観察しながら、漠然と釈然としないモノを感じつづけてきたが、その辺が結構さっぱりと理解させてくれた感じがする。まあ、オタクなんて定量的評価で決まるもんじゃないんだから依然漠然とした物はあるんだけど、岡田氏の論じ方はよかった。
腑に落ちたのは、貴族、エリート、アイデンティティという3世代の分け方。ITmediaでは4世代ライト化と書いていたけど、それはやはりイマイチ表面的ななぞり方だったと思う。むしろ子供化・自己陶酔・葛藤というアイデンティティと見る方がぴったりくる。私の子供の頃のマニアは凄かった。だから、オタクも貴族だった。エヴァの頃は年長のエリートと比較的若いアイデンティティがぶつかっていたっけ・・・。
東アジアの小国のエージェントは、映画マトリクス無印でエネルギー源として夢を注入されながら飼養されている人間と同じに見える。恐ろしいのは、救われることが無いのに自らエネルギー素子に成り下がって行くことだ(映画では救いのあるラストだと私は思う)。
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