池内了・岩波新書
擬似(エセ)科学の分類、成立過程と落とし穴に関して理路整然と解いた良書。
決定論的劇場観客型の発想行動から、一歩引いて冷静に考えろ、と言うのはまったくの正論。インターネット世界の思考を経ないで答えを見つけることや、ブログのようなインスタントな主観的意見表明による自己完結的納得等の問題点に関しても言及しているが、これは情報の受け取り手、発信元(ブロガー)の陥りやすい所だろう。また、マスメディアを思考のフィルターを経ないで受け入れてしまう構造も批判している。この辺は、メディア・情報リテラシーの問題と、メディアバイアスの問題があろう。
科学の持つ曖昧さに対して予防原則を持って臨もう、というのは、現代的な思考行動規範であるといえる。果たして20年後、科学者はどういう態度で世間に臨むことになるのか、いや、ファスト化した中では10年くらいだろうか、その時にどんな考えを提示して行けばいいか、世間はどうこうどうするようになっているか、なかなか興味は尽きない。
擬似(エセ)科学の分類、成立過程と落とし穴に関して理路整然と解いた良書。
決定論的劇場観客型の発想行動から、一歩引いて冷静に考えろ、と言うのはまったくの正論。インターネット世界の思考を経ないで答えを見つけることや、ブログのようなインスタントな主観的意見表明による自己完結的納得等の問題点に関しても言及しているが、これは情報の受け取り手、発信元(ブロガー)の陥りやすい所だろう。また、マスメディアを思考のフィルターを経ないで受け入れてしまう構造も批判している。この辺は、メディア・情報リテラシーの問題と、メディアバイアスの問題があろう。
科学の持つ曖昧さに対して予防原則を持って臨もう、というのは、現代的な思考行動規範であるといえる。果たして20年後、科学者はどういう態度で世間に臨むことになるのか、いや、ファスト化した中では10年くらいだろうか、その時にどんな考えを提示して行けばいいか、世間はどうこうどうするようになっているか、なかなか興味は尽きない。
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