朝はまあまあ。朝食をたっぷり食べて、あおば通駅から仙石線で石巻に行く。松嶋までは混んでいた。さすが知れた観光地である。石巻はと言うと、ずっとこじんまりした港町で、なんとも渋い感じ。石森章太郎の関係で町おこし・・・と言うのがなんかうわついているかんじである。
 フェリー乗り場は駅から2km程離れている。こじんまりして、観光っぽさはない。駅前の観光案内で、牡鹿半島一周はできないことが判ったので、どこまで行こうか思案し、散策マップのあった田代島まで行くことにする。
 フェリーで外の風にあたりながらしばし。のんびりした船旅である。大泊で降りて、この村の渋さに圧倒される。フェリーの乗船券売り場さえない、素の漁港。観光で来るには場違いか??いやいや、この渋さに感じ入るのがええんや。
 山道を歩き、猫神社に行く。小さいとは思ったがこれほどとは思えぬ小ささ・・・
 元小中学校・現自然教育センターで過疎の悲しみを知る。
 二斗田港まではそれほど感じ入っていなければ30分ほど。この港町、細い路地をくねくねと歩く、廃屋を多く見るひっそりした忘れ去られたような漁村だ。天気は曇だがうららかな感じで、悪くはない。大漁を招く、と猫を祭る程の島だからか、猫が多い。ゆったりのんびりしている。
 お茶の飲める高台の民宿で、コーヒーを一服しながら、ぼんやり渋くなる。ここにはトイレを借りたようなもの・・・港にもないのだから、現実的問題だった。が、それを除けば、遠くに神社を見ながらぼんやりするのも悪くないな、と思える漁村だ。
 ところでこの島の植生だが、イタジイと思われる木が多く、意外と温暖なようだ。松がれの処分の木材が痛々しいが、他は常緑樹が多く、気分的に悪くない。
 すっかり渋くなって、フェリーで石巻に帰り、タクシーで駅に。タッチの差で快速を逃したが、まあいいかと鈍行で帰る。ぐっすり眠った。

 夕食は居酒屋で。早々に眠る。
 なんとなく、ヨコハマ買い出し紀行を思い浮かべるが、あれも都市の人間が考える田舎像なんだな、としみじみ思う。そして都会に馴染んでしまった自分を悲しく思う。田舎に行くときは、コーヒーセットを持ってゆこう、と思った。

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