02月03日付 朝日新聞の報道「環境や食糧の問題解決「科学技術で」62% 内閣府調査」へのコメント:

 簡単な解決策は、実は産業部門にも(つまりは収入にも)関係して居るし、政策イニシアチブを受容するだけの民度も必要なんだけど・・・やっぱり母集団の頭の中は高度経済成長以来進化していないように思えてならない。
 残念だけど、既存の技術を使えば相応に「環境問題」も「食料問題」も解決できるのであって、科学に必要なのは「あっと驚いて誰もがマスメディアを通じて知る」様なものではなく、潜在的に進化して行く基盤的なものととともに、個別具体的なものから社会システムとして機能させる総合化部分が必要で、日本では特に後者が遅れている。
 だからといって、福田首相の言うような「有識者会議」で解決する問題ではない。彼らを支える多層的で多様な科学技術開発の構造自体、構築しなくてはいけないのである。そのような活動は、残念だが単純な企業連合体では出来ず、何らかの政策的インセンティブを必要とする。
 それでけの民度も、残念だが科学技術に丸投げにしか見えない現状では、ない、と言い切っていいように思う。

 日経新聞等でおなじみだが、研究者が最もコストパフォーマンスに優れる研究が出来るのは、ヒモ付きではない自由に使える資金であり、そのような研究費は国策で無くす方向にある。
 この面を見るだけで、日本の科学技術の未来は暗いと断言できる。

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