農薬と食:安全と安心―農薬の安全性を科学として考える
2007年7月14日 読書ISBN:4881711067 単行本 梅津 憲治 ソフトサイエンス社 2003/09 ¥2,625
農薬関係に関して研究会で話すので、付け焼き刃的な基礎知識として読んだ本。
ちなみに農薬にポジティブな話が主体で、科学的にはその通りかもしれないけど、切り込みが「今の安全になった農薬を適切に使うこと」を前提に紋切型でくるので、嘘っぽいという感じを逆に受けてしまう。これは書き方が悪い。
DDTで害の出た人がいなかったからといって、生分解性の望めない物質をバラまいてきたのは事実で、負の遺産は今も引きずっている筈だ。それを過去のモノとして清算して知らんぷり、というのは、余りに虫が良すぎる。
天然物による防除でも毒性は発生するし、食品中に普通に含まれる物質だって有害なモノは幾らでもあって、それに比べりゃ農薬はLD50も低いし、慢性毒性だって云々、というのは木酢液(有機農業で認められている防除の資材)なんかを除けば、だから何?って感じ。
それを安心という心理の問題であって科学ではない、標本調査で違反率は%オーダーに届きません、で済ますには余りに杜撰ではないか?
農薬=恐いの図式を壊したいのは判るが、ウチの研究所には、シマジン分解菌を植え付けた活性炭で環境浄化、なんて成果もある訳で、実はポジティブに農薬を捉えていた私としては、逆に馬鹿らしく思えた本
農薬関係に関して研究会で話すので、付け焼き刃的な基礎知識として読んだ本。
ちなみに農薬にポジティブな話が主体で、科学的にはその通りかもしれないけど、切り込みが「今の安全になった農薬を適切に使うこと」を前提に紋切型でくるので、嘘っぽいという感じを逆に受けてしまう。これは書き方が悪い。
DDTで害の出た人がいなかったからといって、生分解性の望めない物質をバラまいてきたのは事実で、負の遺産は今も引きずっている筈だ。それを過去のモノとして清算して知らんぷり、というのは、余りに虫が良すぎる。
天然物による防除でも毒性は発生するし、食品中に普通に含まれる物質だって有害なモノは幾らでもあって、それに比べりゃ農薬はLD50も低いし、慢性毒性だって云々、というのは木酢液(有機農業で認められている防除の資材)なんかを除けば、だから何?って感じ。
それを安心という心理の問題であって科学ではない、標本調査で違反率は%オーダーに届きません、で済ますには余りに杜撰ではないか?
農薬=恐いの図式を壊したいのは判るが、ウチの研究所には、シマジン分解菌を植え付けた活性炭で環境浄化、なんて成果もある訳で、実はポジティブに農薬を捉えていた私としては、逆に馬鹿らしく思えた本
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