ISBN:4061498894 新書 香山 リカ 講談社 2007/04/19 ¥735

 ネオリベにつける薬でもある。
 が、この物理的、精神的、生命的、社会的劣化の悪循環を断ち切るのは、きわめて難しいよなぁ、と思う。
 私も新書で知識をお手軽に得るようでは、知力がかなり劣化している感があるが・・・

 時々コメントを書いてくれるQが自身のブログで書いていて私も同意したことに、「アジアの小国としての人口の少ない日本」というのがある。ダウンサイジングによるウエルネス向上、というのは、悪くない。老子の思想が所詮小社会でしか成り立たないという批判に対する、逆説的回答、ネーションへの一歩になるだろう。

コメント

nophoto
Sa−Q
2007年5月15日12:12

こんにちは。Sa−Qです。

この手の「悪循環」系の問題は、ほんとに「手を入れられる所」に実際に「手を入れる」のが難しいことと、放置していればスパイラルがどんどん進んでしまって「手を入れる」のがより難しくなる、というパターンが多い気がします。

こちらの本は読んでないのですが、ネオリベラリズムについて、宮台真司氏は、日本では(岸信介の昔から)「(表層的イメージ上)クリーンなタカ派」と「ダーティなハト派」が与党内でバランスを取りつつ政権を担ってきた、という意味のことを何度か言っていました。
小泉前首相は、完全に(あくまで表層的イメージで)「クリーンなタカ派」でしたが、その「クリーンさ」によって破壊されたものについては、マスメディアでは殆ど取り上げられていない印象を持っています。

前首相どのに比べれば、現首相どのは「クリーンさ」を装う表層イメージがより陳腐で、この面でも劣化してるのかも(笑)。

ちなみに、「ダーティなハト派」は、先日コメントしました「コーポラティズム」の一面でもあると宮台氏は分析しているそうで、故に(コーポラティズムで行くなら)「市民による監視の眼」が必要なのだと強調されてます。

淵瀬春秋
淵瀬春秋
2007年5月15日20:55

 本書ではその面に関し、個人ベースの劣化に対し客観視することと自覚を持つこと(臨床医の観点ですね)、社会に対し監視の目を向けること(それが監視カメラではない、きっとUKではカメラにその役割を負わせているのでしょう)、を述べています。

 しかし、テクノバーンの秋葉問題にもありましたが、「おかあさんといっしょ」とか「スースー」とか、そいういう劣化の表れなんだね、と良く分かりました。関連情報を手に入れているなら、他の本を読む時間に回した方がいいでしょう。ただ、「プリオン病とは何か」を読んだのでしたら、御愁傷様、と言った所です。(^.-)

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