ISBN:4259546228 単行本 山田 優 家の光協会 ¥1,575

 そんなに難しくなく、非常に明解な理論に基づいている。経済面から見た部分、例えば食料の自由化は輸出国側の利益が多く(豪・NZ:$158, US:$49/人)日本の受ける恩恵は$36/人に過ぎない(p148)、米国の農産物輸出は年率で19%伸び、輸出先の国際農産物価格も押し上げることになるだろう(p157)、WTOルールは必ずしも自由化だけを述べているのではないこと、米の自給の重要性(p201)などは、非常に示唆的である。それだけが食料自給の合理性ではないが、少なくとも精神性とブランドだけで生き残ろう、という不逞な考えからすれば、非常に説得力があると思う。
 結局の所、日本は常に内向きにイジケ、米豪は見越していじめているというだけの構造なのだけど・・・

 だから私の主張は簡単、日本はアメリカ牛の輸入をするから、アメリカも日本牛の輸入を再開すべきだ、ということ。科学的ではないが(私はプリオン説に懐疑的)、政治的には正しくないかい?

コメント

Bow
2007年2月18日0:18

これは読みたい・・・
私は牛肉の輸入は余計な脂肪の摂取に貢献している、あるいはそれに伴う質のよろしくない食生活に関連していると思っています。研究すべきところなのですが・・・
国内畜産業の支援も重要だと素人ながら思うんですけどね。

淵瀬春秋
淵瀬春秋
2007年2月18日8:02

 いや・・・牛肉のことはこの本には述べられていないです。私の意見。なのであまり参考にはならなくて、普通の貿易関係の本だと思っていただいた方がいいです。
 栄養学的にももっと重要だと思う、食-農-環境をつなげた本も、買ってはいるのですが、まだ読んでなかったりなのです(そのうち読んでレビューを・・・)。恥ずかしい。そちらの方が、食の歪みを良く示していると思いますし。
 国内畜産業は、工業化された畜産には反対、土地基盤を持つ畜産には賛成、ただ国策は前者に甘すぎる、と言うのが私の感じる所です。

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