ISBN:4334031943 新書 磯部 潮 光文社 ¥735

 まず先に人格障害とは何か。定義、実例、影と光。これらが非常にわかりやすく書かれた本。
 読むと、現代社会は二重に病んでいると思えてきた。まず、犯罪の中で精神障害とか人格障害がクローズアップされる一方で、実はそうやって排斥することで自分たちは別、という潔癖症と言う人格障害に陥っていること。
 本書には何度も出てくるが、障害者すべてが犯罪者にはならない、障害が発生する社会背景とは何かを考えろ、と。
 そして、人格障害には実は光の側面もあることも知るべきだと言うこと。尾崎豊の境界例、ここには登場しないが、小泉純一郎は自己愛性人格障害だ(香山リカは小泉の解散を「自己愛解散」と名づけたし、彼の物言いは、自己愛そのもの・・・これは松本ちずおと同じ)。
 久々に充実の一冊。

コメント

はるた
はるた
2006年12月20日11:12

尾崎さんが境界例(゜ロ゜ノ)ノ
小泉さんが自己愛〜(゜ロ゜ノ)ノ

淵瀬さん、以前お勧めして下さいましたが、
さらに興味津々になりました(`ω´;)

>排斥することで自分たちは別、という潔癖症と言う人格障害に陥っていること。
↑こういう入り組んだ感じの脳みそ活性化しそうな文章大好物です
(;゜∀゜)=3

淵瀬春秋
淵瀬春秋
2006年12月21日9:44

 この本自体は難しいことは書いてありません。とても読みやすく、新書の新書たる教養的要素と意見がちゃんと出ていて、納得のゆくものでした。
 私自身、あいつは境界例だったんだろうな、と言うヤツに振り回されたので、何か身につまされることもありました。

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