ISBN:4061496255 新書 野村 総一郎 講談社 2002/09 ¥735

 歴史的な精神病理の認識の変遷と現代のメジャーな精神病理とはどんなものか、どんなときに病として認識されるかを記したのち、その治療方法に関してやさしく記載されている。そして精神科の病院、医院とはどんなものかについて記して終わっている。
 誠に明解でフェアで好感の持てる話であったのだが、ふむ、と思うことは、刊行された2002年の時点で精神病理に遺伝的な特性があること(性格に関しても、だが)が明らかに記されていること。私の通っている医院では英語の本で説明していたから、新しい知見かと思ったけど、そうでもないんだね。あ、一応書いておくけど、遺伝っていっても優生学が喜ぶような話で伝わる遺伝じゃありません。
 精神病理の入門書としては最適の一冊だと思う。

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