7/7 木・曇り時々晴れ一時雨:ボスから相談を受ける
2005年7月7日 バトン 本の原稿なのだが、私の昔書いた論文をネタにボスの構成で話が進む。昔の論文に(結果に間違いはないが)ミスを発見する。はずかし〜。表の間違いはこれで2度目だよ。
それはいいとして、内容は重金属問題で結構ヤバい。WHOはカドミウム(毒です)の暫定耐容摂取量(PTWI)を決めている。"平均的"とされる日本人は耐容摂取量の60%程度のカドミウムを摂取しているというレポートがある(http://www.maff.go.jp/cd/html/A11.htm)。その半分はお米由来とされる。勿論、食品を介して健康を害してはいけないから、農林水産省はお米に1ppm以上のカドミウムが含まれると買い取り・廃棄、0.4ppm以上は食用に回さない、といった処置を取っている。じゃあそれで安全か・・・というとそうでもない。現在お米に含まれるカドミウムは平均0.06ppmなのである。0.4ppmの物を食べ続ければ耐容摂取量は越えてしまう。0.2ppmでギリギリである。食品中のカドミウムの許容濃度はWHO&FAOで議論され、決まりつつある。当初お米のカドミウム基準は0.2ppmとしていたのだが、日本の農水省は抗議、0.4ppmとする方針である。現在のところ、カドミウム非汚染地域で産する米のうち0.4ppm以上の米は調査した中で0.4%、0.2ppm以上は3.2%(http://www.maff.go.jp/cd/html/A12.htm)。国民の安全を考えるなら0.2ppmの基準を飲むべきだったし、3.2%の米が問題なら減反を緩和しカドミウム非汚染地域で水稲を生産すればいい。
これはあくまで「平均値」で見た場合の話。同じ農産物でも産地に寄りカドミウム含有率は異なる。これを使ったあるシミュレーションでは現状での5%の国民が耐容摂取量を越えているという。米の中のカドミウムが増えたら、というのは良くない冗談。この辺は浅見輝男先生が今年の日本土壌肥料学雑誌に辛辣に書いておられる。
この辺を睨みつつ、本の原稿を書く必要がある。バランスが何とも厄介なのである。最初に書いたようにカドミウム関連で論文を書いたが、その時かなり厳しい査読結果がついた。その悪夢の再来である。
とはいえ、暫定耐容摂取量を越えるとどうなるかというと、とりあえず公害問題になった骨軟化症・通称イタイイタイ病にまでは行かない。腎臓に貯るので腎臓障害になるリスクが高まるとのこと。なんかの本(今流行のリスク論)で、カドミウムに寄る余命の減少は0.7日とかあった覚えがある。たいしたことないかもしれない(お酒を飲む方がよっぽどヤバい)。が、死なないで障害が残るのはそれはそれで問題だと思う。
出して4カ月になる論文の査読はどうなっているのか、編集部への質問のメールにも反応がないので、これはダメだろう、ということで別の雑誌に出すことにした。その処理が比較的仕事になった部分かな・・・仕事じゃダメ、研究でなきゃ。他にも依頼の書き物があるので、ちゃんと対応しないと・・・。
今日はジムに行くつもりだったけど、水中眼鏡を忘れてやめ。そこまでちょっと元気がないかも。明日・明後日は悪友と飲み。気分は比較的軽い。
それはいいとして、内容は重金属問題で結構ヤバい。WHOはカドミウム(毒です)の暫定耐容摂取量(PTWI)を決めている。"平均的"とされる日本人は耐容摂取量の60%程度のカドミウムを摂取しているというレポートがある(http://www.maff.go.jp/cd/html/A11.htm)。その半分はお米由来とされる。勿論、食品を介して健康を害してはいけないから、農林水産省はお米に1ppm以上のカドミウムが含まれると買い取り・廃棄、0.4ppm以上は食用に回さない、といった処置を取っている。じゃあそれで安全か・・・というとそうでもない。現在お米に含まれるカドミウムは平均0.06ppmなのである。0.4ppmの物を食べ続ければ耐容摂取量は越えてしまう。0.2ppmでギリギリである。食品中のカドミウムの許容濃度はWHO&FAOで議論され、決まりつつある。当初お米のカドミウム基準は0.2ppmとしていたのだが、日本の農水省は抗議、0.4ppmとする方針である。現在のところ、カドミウム非汚染地域で産する米のうち0.4ppm以上の米は調査した中で0.4%、0.2ppm以上は3.2%(http://www.maff.go.jp/cd/html/A12.htm)。国民の安全を考えるなら0.2ppmの基準を飲むべきだったし、3.2%の米が問題なら減反を緩和しカドミウム非汚染地域で水稲を生産すればいい。
これはあくまで「平均値」で見た場合の話。同じ農産物でも産地に寄りカドミウム含有率は異なる。これを使ったあるシミュレーションでは現状での5%の国民が耐容摂取量を越えているという。米の中のカドミウムが増えたら、というのは良くない冗談。この辺は浅見輝男先生が今年の日本土壌肥料学雑誌に辛辣に書いておられる。
この辺を睨みつつ、本の原稿を書く必要がある。バランスが何とも厄介なのである。最初に書いたようにカドミウム関連で論文を書いたが、その時かなり厳しい査読結果がついた。その悪夢の再来である。
とはいえ、暫定耐容摂取量を越えるとどうなるかというと、とりあえず公害問題になった骨軟化症・通称イタイイタイ病にまでは行かない。腎臓に貯るので腎臓障害になるリスクが高まるとのこと。なんかの本(今流行のリスク論)で、カドミウムに寄る余命の減少は0.7日とかあった覚えがある。たいしたことないかもしれない(お酒を飲む方がよっぽどヤバい)。が、死なないで障害が残るのはそれはそれで問題だと思う。
出して4カ月になる論文の査読はどうなっているのか、編集部への質問のメールにも反応がないので、これはダメだろう、ということで別の雑誌に出すことにした。その処理が比較的仕事になった部分かな・・・仕事じゃダメ、研究でなきゃ。他にも依頼の書き物があるので、ちゃんと対応しないと・・・。
今日はジムに行くつもりだったけど、水中眼鏡を忘れてやめ。そこまでちょっと元気がないかも。明日・明後日は悪友と飲み。気分は比較的軽い。
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