年度末に発注した本が届く。家畜ふん尿処理施設に関する本。家畜ふん尿は堆肥化して農地で利用するか高度浄化処理(生活下水と同じように浄化)して廃棄することが法的に規制される。きちんとするにはいったいいくらお金が要るのか、堆肥を適切に使って他を高度浄化処理する場合と化学肥料の代わりに堆肥を積極的に使った場合のふん尿処理と農業生産のコストを計算するのが、一つのトピックとなっている。
斜め読みしたが、堆肥化に関しては方法論はしっかり書いてあるものの、そのためのコストはほとんど触れられていないし(一番安価な方法だけ)、高度浄化処理に関しては全く触れていない。
畜産サイドにとっては、ふん尿処理など意の外で知ったことかとか、ただでも苦しい生産環境なんだからそんなこと出来るかとか、もっとも好意的にとってもふん尿は作物を生産する農家が使って当然だから知ったことではない、というのが概ねの流れ(実際、日本畜産学会でふん尿処理の講演は一桁しかなく、それも「家畜福祉」という家畜に住みよい環境、という発想でしかない)。高度浄化処理はもっとも高価なのでそんな方法の解説などないといわれてもおかしくはない。
まあ、比較的実務に近い資料が手に入ったということはいいことと捉えておこう。
ちなみに家畜ふん尿から出来る堆肥を積極的に使うというと有機農業を考える人はいるかもしれないが、下手な(それは日本・CODEX基準の有機農業に沿ったものでも)家畜ふん尿の利用は、かえって農地や環境に悪影響を与えるとも言われている。有機農業が環境にいいなんてのは、話半分に考えてほしい。堆肥を使って化学肥料を減らして生産しました、という農産物でも、実は栄養過多(すなわち結局は農地や環境にダメージを与える)農業生産だったりするというのも文献として出ている。
昔は結構家畜ふん尿なんかがたくさんあった・・・なんて話も聞いたことはあるが、それはウソ。地域に偏在するから足りないところもあるし、逆に多すぎて処理に困っているところもあるが、日本全体を見て見れば、20年前より家畜ふん尿は多くなっている。
論文を読んであまり使われていない圃場の利用計画を考える。鶏ふんで手抜き麦-大豆作は出来るか?大局的に日本の農畜産業を旨く切り回す基礎研究。
斜め読みしたが、堆肥化に関しては方法論はしっかり書いてあるものの、そのためのコストはほとんど触れられていないし(一番安価な方法だけ)、高度浄化処理に関しては全く触れていない。
畜産サイドにとっては、ふん尿処理など意の外で知ったことかとか、ただでも苦しい生産環境なんだからそんなこと出来るかとか、もっとも好意的にとってもふん尿は作物を生産する農家が使って当然だから知ったことではない、というのが概ねの流れ(実際、日本畜産学会でふん尿処理の講演は一桁しかなく、それも「家畜福祉」という家畜に住みよい環境、という発想でしかない)。高度浄化処理はもっとも高価なのでそんな方法の解説などないといわれてもおかしくはない。
まあ、比較的実務に近い資料が手に入ったということはいいことと捉えておこう。
ちなみに家畜ふん尿から出来る堆肥を積極的に使うというと有機農業を考える人はいるかもしれないが、下手な(それは日本・CODEX基準の有機農業に沿ったものでも)家畜ふん尿の利用は、かえって農地や環境に悪影響を与えるとも言われている。有機農業が環境にいいなんてのは、話半分に考えてほしい。堆肥を使って化学肥料を減らして生産しました、という農産物でも、実は栄養過多(すなわち結局は農地や環境にダメージを与える)農業生産だったりするというのも文献として出ている。
昔は結構家畜ふん尿なんかがたくさんあった・・・なんて話も聞いたことはあるが、それはウソ。地域に偏在するから足りないところもあるし、逆に多すぎて処理に困っているところもあるが、日本全体を見て見れば、20年前より家畜ふん尿は多くなっている。
論文を読んであまり使われていない圃場の利用計画を考える。鶏ふんで手抜き麦-大豆作は出来るか?大局的に日本の農畜産業を旨く切り回す基礎研究。
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