ISBN:4062567113 文庫 山田 亨 講談社 ¥880

 宇宙形成論に関する観測事実の最新情報を記載した傑作。理論に関しては「ここまでわかった宇宙の謎」「宇宙はどこまでわかっているか」等が読みやすく、これらの実証例として本書は読めるし、そのように作成されている。「宇宙史の中の人間」は純粋な読みものとして味わいがある。本書は昨年中盤に出た本なので、この10年間にどれくらい進んだかなどがわかるのもよい。
 正続「ハッブル望遠鏡がみた宇宙」をはじめ、私が中高生の時に比べて一般書の天文学に宇宙論が多く出るようになったのは、それだけ観測機器が発達し、研究が進んだという証しなのかと実感する。興味の対象が、星から銀河、そして宇宙そのものへと変化して行くダイナミズムには目を見張る。
 大学を出て以来、天文とはご無沙汰だが、もう一度じっくり味わいなおしてみたいものである。

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