3月8日の日記

2004年3月8日 バトン
 小セミナーが開かれる。
 転換畑(水田を畑に変えた農地)からの粘土鉱物などの懸濁粒子の流出と有機態窒素の降水による沈着がトピック。
 出てきたから報告されるのだが、懸濁粒子とそれに伴う栄養塩類の流出の定量的評価は少ないし、結構な量の流出でなかなか興味深かった。
 卒論は酸性雨だったので多少予備知識はあったが、有機態窒素が雨や大気中に存在して沈着している、というのはその事実だけで興味深い。調査地はうちの職場、両隣には畜産関係の研究機関があるためか、アンモニア態窒素も結構入っているという。してみると、有機態窒素も実は畜産由来じゃないかとかんぐってしまう。臭い匂いには含窒素化合物もあるから。しかし、含窒素有機化合物はたくさんあるから、物質を同定し定量するのは非現実的・・・とはいえちょっと興味はある。一つには、地域で揮発した窒素の半分が同じ地域に沈着する、という報告がドイツであり(原本は本のため複写が得られない)、比較的大スケールのカナダで応用された研究はあったが(Zebarth et al 1999)、かなり内陸まで海風が入ってくる日本ではどうなるのか、その足がかりが得られるかもしれないから。

 こういった発表を聞いた後はなんとなく頭が動いた。とはいえ、今年の研究のアウトラインを絵にするにはまだ考えがまとまらない。頭が「ううう」状態。どうしたものかしらん。

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