終戦のローレライ 下
2004年3月4日 読書
ISBN:4062115298 単行本 福井 晴敏 講談社 ¥1,900 数々の文学賞を受賞し話題となった、前作『亡国のイージス』から3年。再び大海原を舞台とした骨太な海洋冒険小説が誕生した。本文は2段組、上下巻あわせて1000ページを超える大作である。 第2次大戦末期、主人公の海軍新兵・折笠征人は、未だ知らされぬ任務のため親友の清永と広島の呉軍港に降り立つ。そこでは、1隻の潜水艦が彼らを…
長大な文書だが、ストーリーは簡単であっと言わせるものはなく、もっと短く濃厚にしたほうがいいのではないか、と思う。これをミステリとするのはいかがなものか。冒険活劇&娯楽としては満艦飾でディテイルに凝るのは読ませるスパイスとしていいと思うが、それをおいしく感じられるのは上までだろう
。
ところで軍事モノとしてはくすぐられるところがあるのかもしれないが、私としてはこの手の海洋小説の海洋学に対する軽視が常々腹立たしい。ミリタクが喜ぶ程度に調べ物をするなら、海洋学の本の一冊も読んでいいのではないか。都道府県立の図書館なら十分な本があるのに、探すのに苦労しそうな資料を掘り進のは、オタク心はくすぐれても、それはリアリティから乖離した不毛な妄想でしかなく、ものすごく盛り下がってしまうのだ。
長大な文書だが、ストーリーは簡単であっと言わせるものはなく、もっと短く濃厚にしたほうがいいのではないか、と思う。これをミステリとするのはいかがなものか。冒険活劇&娯楽としては満艦飾でディテイルに凝るのは読ませるスパイスとしていいと思うが、それをおいしく感じられるのは上までだろう
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ところで軍事モノとしてはくすぐられるところがあるのかもしれないが、私としてはこの手の海洋小説の海洋学に対する軽視が常々腹立たしい。ミリタクが喜ぶ程度に調べ物をするなら、海洋学の本の一冊も読んでいいのではないか。都道府県立の図書館なら十分な本があるのに、探すのに苦労しそうな資料を掘り進のは、オタク心はくすぐれても、それはリアリティから乖離した不毛な妄想でしかなく、ものすごく盛り下がってしまうのだ。
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