3月1日の日記

2004年3月1日 バトン
 書いた本の原稿を読み返す。普段家畜ふん尿はlivestock excretaと記載しているのだが、今回は廃棄物問題として書いたのでlivestock wastesとした。ついついexcretaと書いてしまうので検索で調べたらかなりの箇所excretaになっていた。やばやば。言葉の間違いは直ったと思いたい。
 訂正して英文校閲に出稿。

 が、その後はろくに物事が進まない。たまたま図書館で見付けてコピーしておいた文献を読む他、漏れているであろう論文を検索検索するが、手元にある以上の情報がなかった。・・・畜産の経営、研究者の層が薄いのか?ま、ふん尿処理、環境関連なんて産業としては無視したい事、ふん尿処理にかける費用は総収入の3-6%というのは結構重いか?
 たまにメディアに流れる畜産、ふん尿の扱いと実際の畜産は大きく異なる。家畜ふん尿はその家畜が食べる飼料なんていうのはほとんどないか、しなくていいならやらない。餌は全面的に輸入に頼ったほうがよいのだが慈善事業で作っているというほうが圧倒的である。環境上もふん尿は飼料生産に使った方がいいのだが。
 牛は牧草がいるからしぶしぶ(でも輸入に頼りたい)、鶏は比較的製品として流通するからなんとかふん尿処理は有効にされている割合が高い。しかし豚はいけない。作物を作る農家に不評だし、亜鉛、銅といった重金属汚染の可能性がある。自給すべき飼料は作れない(作ると極端にコストがかかる)。いずれをみても閉塞感漂うなか、経営的にふん尿問題を持ち出す経営・経済研究なんて出来ようもなく、よって環境側からコスト計算をしようなど、夢のまた夢なのだろうか。
 でもこのまま引き下がるのも癪に障るし、創造的過程の道がまっすぐなわけはないから、ふん尿処理の環境経済的評価またはライフサイクルアセスメント的評価をできるだけの努力をしてみようと思う。

 と思っていたら、ボスがうちの研究室で関っているプロジェクトの新規課題を見せてくれた。豚の多い地域でのバイオマス(直訳すると生物量、生物由来の各種資源量と言う意味合い)利用の循環利用だった。そのまま農地でふん尿を利用するのではなく、メタン発酵やら色々処理して使いたおし、最後は農地に受け取ってもらうシステム。回り道をするけど結局農地に帰ることから、農地が廃棄物の捨て場所(ちなみに家畜ふん尿は産業廃棄物である)というのは、どうも解せない。対象地域でのふん尿発生量など算出してみるが・・・うまくゆくかねぇ。淵瀬、答えを出せ、と言われないから気軽である。

 夜は医者、待ち患者が少なく早く終わった。お風呂に入ったら、日記を書いてお酒を飲んで寝るだけ。最近のはまりアイテムはサッポロドラフトワン。

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